私たちに欠かせない唾液

はじめに

唾液は1日にどのくらい分泌されているかご存知ですか?その量は、正常でなんと1.0~1.5!。多くは口腔内への刺激によって分泌されますが、刺激のない安静時にも少量の唾液が分泌されています。普段はあまり気にすることがないかもしれませんが、唾液は私たちが生きていくのに欠かせない役割を持っています。

唾液の機能

①消化作用
唾液に含まれるアミラーゼやリパーゼといった消化酵素が、デンプンや脂肪を分解、消化します。
②円滑作用
唾液に粘性を与えるムチンが、食物を湿らせ食塊の形成をたすけ、飲み込みが円滑に行われるようにします。また、会話のときに口唇や舌の動きを円滑にします。
③保護作用
唾液に含まれるムチンなどのタンパク質は、歯や粘膜に付着し、乾燥から防いでいます。
④pH緩衝作用
唾液中の重炭酸イオンには、酸またはアルカリを中和するはたらきがあります。
⑤再石灰化作用
細菌が産生する酸を中和し歯を脱灰から防ぎます。また、脱灰した表面を修復します。
⑥洗浄作用
歯や粘膜に付着した食物残渣を洗浄するはたらきがあります。
⑦抗菌作用
細菌の溶解や細菌の増殖の抑制、細菌の破壊にはたらく成分を含んでいます。
⑧溶解作用
食物を溶解して味物質を味蕾に届きやすくしています。

唾液腺マッサージ

唾液は唾液腺から口腔内に分泌されています。唾液の分泌機能を高めるためには、唾液腺マッサージがおすすめです。唾液線には大唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)と小唾液腺があります。
2015年2月リハビリ通信_イラスト①

①耳下腺マッサージ:耳の横を回すように行う
2015年2月リハビリ通信_イラスト②

②顎下腺マッサージ:あごの内側を親指で軽く押すことを繰り返す
2015年2月リハビリ通信_イラスト③

③舌下腺マッサージ:あごの前方部を親指の腹で軽く押すことを繰り返す
2015年2月リハビリ通信_イラスト④

それぞれ、5~10回を目安に、1日に数回行うと効果的であるといわれています。ご自分で行うだけでなく、口腔乾燥のある方に対して行うこともおすすめです。コミュニケーションの一環として行ってみてください。

口腔機能全般的に高めるためには、ガムなどを用いた咀嚼訓練や舌・口唇を大きく動かす訓練が有効です。

おわりに

唾液の分泌量が低下すると、口腔粘膜が傷つきやすくなり、その結果、炎症や痛みが生じます。口が開きにくくなり、食事の際の咀嚼困難やムセにつながることも考えられ、嚥下障害や会話困難を引き起こすことになりかねません。食事やコミュニケーションがいつまでも楽しめるよう、唾液にも目を向け、ケアを行っていただきたいと思います。
唾液欠乏症は、さまざまな全身疾患が原因となっていることがあります。最近、口が異様に乾くなど気になることがありましたら、かかりつけ医にご相談ください。

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