食事をおいしく食べよう ~嚥下障害の程度と調理のポイント~

はじめに

摂食・嚥下障害とは、口から食べることの障害であり、誤嚥というリスクがあります。誤嚥とは、嚥下がうまくいかず、本来は入るべきでない「気道」に食物が入ってしまうことです。
ここでは、嚥下障害の程度に合わせた食事形態や調理のポイントについてお話していこうと思います。

咀嚼・嚥下しにくい食品

摂食・嚥下機能に合わせた食形態

食材 軽度嚥下障害 中等度嚥下障害 重度嚥下障害
軟飯、粥 粥(水分を避ける) 重湯ゼリー
麺類 1.5cm程度の長さに切る    
焼き魚×
刺身、煮魚
煮魚等をミキサーにかけてペースト状にする ゼリー食
ひき肉を使用
卵や小麦粉をつなぎに使い、肉団子やハンバーグなどにする
肉団子、ハンバーグなどをミキサーにかける ゼリー食
ゆで卵×
卵とじ、オムレツ
スクランブルエッグ 茶碗蒸し、卵豆腐
芋類 少し水気を多めにし軟らかく煮る すり鉢で潰し、マッシュ状にする
マッシュポテト、スイートポテト
ゼリー食
野菜 皮をむき、一口大にし、軟らかく煮る ミキサーにかけ、ペースト状にする ゼリー食
きのこ 細かくし、肉団子に混ぜる等の工夫が必要。    
果物 バナナ、いちご、桃、ぶどう等 果汁、果肉のペースト状
バナナ、桃缶
ゼリー
乳製品   ヨーグルト 牛乳ゼリー
水分 必要ならばとろみをつける とろみをつける ゼリー状

誤嚥予防食の調理のポイント

  1. 加熱調理
    生の野菜はかたく、食べにくいものです。小さく切るのではなく比較的大きく切り十分に加熱することで食べやすくなります。魚に関しては、焼き魚はパサパサして食べにくく、むしろ刺身の方が食べやすいということもあります。
  2. 切り方の工夫
  3. 適度な水分
    水分は少なくても飲み込みにくく、多くてもムセに繋がります。
  4. 油脂
    マヨネーズやバターを加えることで滑らかになり、飲み込みやすくなります。
  5. つなぎ
    ハンバーグを作る時の卵のように、つなぎを使用することによって咀嚼しやすくなります。あえ物などのあえ衣も同様です。
  6. とろみ
  7. 一口大
    細かく切っただけでは食べやすくなっているとは言えません。刻み食はパサパサして口の中でまとまりにくく食べにくいものです。やわらかく加熱し、一口大にしたものは、咀嚼を促し、食塊形成につながります。

最後に

最近、ムセることが多くなった、発熱を繰り返す、痰が多い、体重が減った、食事量が減った…といったことはありませんか?
これらは、誤嚥を疑う危険なサインの一部です。症状の変化を知るためにも、介護者は普段より療養者をよく観察し、状態を正確に把握しておかなければなりません。
何かあったときに、どこに相談するのか。緊急時の対処の仕方を本人や家族と日ごろからよく話し合っておく必要があります。また、摂食・嚥下について、不安に思っていることや困っていることがありましたら、医師や言語聴覚士などにご相談ください。

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