温熱療法について

温熱療法とは

患部を温めたり全身を温めることで、痛みや筋肉の緊張を取り除く治療のことです。容易に実施することができ効果的な治療手段であるため、リハビリ場面で高頻度に実施されています。

血管拡張作用 老廃物・炎症・痛み物質の除去、全身の血流改善に効果的。
筋・軟部組織の緊張緩和 腰痛や肩こり、筋肉のコリをほぐす。
代謝亢進 リンパや血液の流れが良くなり、細胞活動が活性化する。糖・脂質代謝が促進される。
動作パフォーマンスが増大する。
細胞破壊作用 低温でしか発育できない細菌への殺菌作用。
リラックス作用 筋緊張の低下によるリラクセーション効果。

リハビリ場面でよく使用する温熱療法

①ホットパック療法
 温かい物質で身体を覆うことにより、身体表面を加温するものです。
リハビリ通信2013年10月001

②超音波療法
 超音波による振動が生体に伝わることにより、熱エネルギーに変換され温熱効果が得られます。
リハビリ通信2013年10月002

③極超短波療法(マイクロ波)
 マイクロ波が組織に透過する際に分子が振動し、摩擦熱を生じることで温熱効果が得られます。
リハビリ通信2013年10月003

手軽に出来る温熱療法

①蒸しタオルを作る。
 タオルを水に浸し軽くしぼる。
      ↓
 加熱可能なビニール袋かラップに包む。
      ↓
 電子レンジで500Wで約1分温める。
      ↓
 直接皮膚に当てると火傷する可能性があるため、さらに別の乾いたタオルで二重に包む。

②患部に当てる。
 楽な姿勢になり、露出した患部に15~20分程当てましょう。基本的には、ホットパックは治療部位の上に置いて使用しましょう。下に敷くとやけどの危険性があります!

代謝亢進を目的とする場合には、広範囲に行うと効果的です。

※注意点
・加熱し過ぎるとやけどの危険性がありますので、電子レンジでの加熱時間を守りましょう!加熱時間はあくまで目安であり、タオルの温度が熱くなり過ぎないように注意しましょう。また、治療時間も守りましょう。
・患部に炎症(熱感、腫れ、発赤など)や創傷、知覚障害・循環障害がある場合は温めることを控えましょう。
・ホットパックが禁忌である疾患もあり、医師に相談が必要な場合がありますのでご注意下さい。

おわりに

温熱療法は、痛みの軽減・筋肉のコリの軽減・動作パフォーマンスの増大・リラクセーション効果など、様々な効果をもたらします。その反面、心拍数・心拍出量・呼吸数を増加させ、心臓・肺への負担の増大や血圧の変動を引き起こします。よって、心肺機能の低下があり、高血圧症・低血圧症の方への使用は注意が必要です。また、発熱がある場合や体力が低下した方に広範囲に温熱すると、代謝が亢進し身体に過度の負担がかかることがあります。上記のことを踏まえ、適切に使用して頂けたらと思います。

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