夏場の目の病気

夏場に多い目の病気としては目の充血やめやにの症状を引き起こす結膜炎があげられます。めやにの経験のない方はまずないと思いますが、体が疲れていたり、前日夜更かしをした翌朝、めやにで目が開かないことがあります。これは一時的なもので心配ありません。朝だけではなく日中も続けてでたり、しろめの充血や、ごろごろする感じなどを伴っているときは、結膜炎の可能性が高くなります。結膜炎は一部のウイルス性のものをのぞいて重大な合併症を起こすことはほとんどなく心配はありませんが、適切な治療で症状を軽くしたり、早く治すことができますので、眼科を受診された方がいいと思います。

結膜炎はうつる病気という固定観念を持っておられる方が多いと思いますが、頻度的にはうつる可能性の少ないアレルギー性結膜炎が一番多くみられます。
アレルギーは、からだに外から異物が入ったときに起こる免疫反応の一種ですが、これが過剰に働いたものといえます。
アレルギーの原因としては、スギ、ブタクサなどの花粉、大気汚染、住まいのダニなどが考えられています。またアレルギーになりやすい体質は遺伝しやすいともいわれております。症状はまぶたや目のかゆみ、ごろごろ感が特徴です。時に、かゆみが強いため目を強くこすり、しろめがはれて盛り上がるほどになることがありますが、これはふつう一晩ぐらいでおさまります。
治療は抗アレルギー剤やステロイド剤の目薬を用います。市販の目薬に抗アレルギー剤の入っているものもありますが、効果は弱いようです。

アレルギーの原因がわかっている場合は、原因から遠ざかるようにすると治ります。最近、市販の洗眼剤がもてはやされていますが、これはあまり勧められません。アレルギーの原因となる花粉などを洗い流すという意味では効果は期待できますが、なみだの中にあるアレルギーに対するからだの正常な反応も洗い流してしまいます。また、最近の洗眼剤の使い方では、まぶたのよごれなどが目のほうに取り込まれてしまう可能性もあります。

うつる結膜炎の代表はウイルス性の結膜炎です。1992年、益田市を中心に大流行したことを覚えている方も多いと思います。最近でも神戸の病院で集団感染し、病棟閉鎖になったそうです。症状は目の充血やめやになどのほかに、耳の前のほうのリンパ腺がはれて痛むことが特徴です。これは伝染力が非常に強く、ウイルスに直接効く薬もないため、予防が大切です。
ウイルスのついた手で目をこすって伝染することが多く、普段から目をこすらないようにする、手をひんぱんに洗うことなどがだいじです。特に手を洗うことはほかの病気の予防にも役立ち、習慣づけたいものです。

そのほかの結膜炎では、細菌性の結膜炎があります。これもうつる可能性はありますが、あまり強くはありませんし、抗菌剤の目薬で比較的かんたんに治ります。

以上代表的な結膜炎についてお話ししましたが、結膜炎の予防はたやすいと思います。アレルギー性結膜炎は体質が影響しますから、かんたんにはいかないこともありますが、目をこすらないこと、手を洗うこと、これにつきると思います。

文責
みうら眼科医院 三浦孝博

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